9/23/2012

昔の夢の記録(2007年)


2007314日の夢





私達はこの建物の中に閉じ込められたらしい。 
私達7人兄弟でこの部屋の秘密を解き明かさなければ、 ずっと閉じ込められたままになる。 
(私は三男です。) 

この部屋は天井が低く、8つのお稲荷さんの祠のようなものが円になって並んでいる。 
小ぶりだが、足部分が長く自分の身長ほどあるこの8つのお社。これらが鍵を握っているはず。 
次男も「お社を動かすと何か判明するのだ」と強く皆を説得する。

なら、と皆で押したり引いたりして配置を変えた。 
よし...!もうあと一歩で秘密がとけるぞ! 
その時、私は何の気なしに、手の届く距離に見えた換気扇のヒモを引きスイッチを入れた。  
空気が新鮮になるかな、という親切心からだった。


\かちゃっ  ブオーー/ 


静まり返る室内。 みるみる変わる空気にすぐに察した、
ああ...しまった.....私はしてはいけないことをしてしまったんだ。  

少し間を置いて地鳴りがし、窓の外を見ると、
遠くの山の向こうから身長500メートルの巨大鹿がヌッとあらわれた。 

鹿は角で山を壊し猛スピードで駆け抜けこちらへ向かってくる。 
怖い、怖い、もうだめだ死ぬんだ。 
勢いを全く落とさないまま、鹿はこの建物に到達し、頭突きの格好で駆け抜けていった。

スローモーションのになった視界の中、何もかも全てが崩壊していく。
粉砕されて飛び散りゆく建物の中、私達がいた部屋の壁の後ろに隠されていたらしい
ご神体(木製の1m位の男性器)がちらりと見えた。 
全員が「ああ、これだよ。もう一歩でこれが出せたのに...」とという顔をしているけど、 
「でも鹿を起こしてしまったので、もう全てが終わってしまったんだな」と理解もしていて、
皆、只々スローモーションでばらばらにふっ飛んでいった。 




2007524 





手で影絵を壁に映す。 すると、影が壁にこげつく。 これはたのしい!
調子にのって、自分のおでこにも影絵を映したら、犬のシルエットがおでこに染み付いてしまった。 

そうして遊んでいると、性別不明、顔はのっぺらぼうな人がやって、ふわりと側に立ち止まった。 
私も立ちあがってその人と向き合う。すると、顔の中に景色が見えた。
奥行きのある空と山と道だった。 

ほう。と感心すると、 その顔は今度は鏡に変わった。 

ほほう。と感心すると、 その顔のなかにもうひとつ顔ができた。  





2007年4月






真っ白い石で造られた巨大なアスレチックで遊んでいる最中に、
私の前に急にジル・スコット風の黒人女性が立ちはだかった。 
大きなサングラスをしていて、そでが広がった70年代風の服装をしている。
私の手をさっと引いて、すっすっと歩き出した。 
彼女は私を連れ回し、最後にアスレチックのはずれに引っ張っていった。 

ここからは、首都高くらいの高さで住宅街の上空へとのびる1本橋になっていた。 
この橋を600メートルほど進むと、空中庭園に繋がる。 
2人はしばらく無言で庭園のバルコニーから家々を見下ろしていた。

あたりが薄暗くなってきて、なにもかもがスミレ色のセロハンをかぶせたように淡い青紫に光り始めた。 
空に穴があいたようにぽっかり浮かぶ、真っ白な円形の夕日を眺めていると、
夕日の周囲からうすい山吹色が燃えるように滲み出てくる。

滲み出た山吹色が空の一番頂上まで昇りながら、空のスミレ色と溶け合って、
水たまりの油膜のようにのわ~~とマーブル模様になっていく。 
マーブル模様は重そうに、でもスピードをあげて混ざりながらゆっくり地上まで降り注いできた。

山吹色/すみれ色/隣の女の褐色の肌色、の光が混ざりながらハレーションを起こし
それに照らされた隣の女は、もう、オパールのようだった。
特にサングラスが、細かく煌めいていて、私は見とれた。 

気がつくと、いつのまにか世界中全てが薄い山吹色にオパールをかぶせたような、眩しい色に。
私はその中で濃い色になりたくなったので、大きな漆黒のカラスになることにした。 


9/15/2012

昔の夢の記録(2008年)


2008年6月24日




鈍い鉄色の列車で海沿いのレールをひたひた走ると、 
白い石壁の平屋ばかりが一面に建っている海岸に着く。 
まるで外国に来たように思う。

人の気配は全くなく、シンと静まり返っている。 
日暮れの時間で、あたりは緑がかった光に染まっていく。 
「ガラスを横から見た時に見える青緑色だ、これはいい」と独り言をつぶやいた。 

いつのまにか、1つの家の壁に透き通ったなめくじが這っていた。 
私の身長と同じほどもある大きさに少しひるんだけれど、 近くでしばらく眺めていた。
青緑の光がどんどんなめくじの体に入って、体の内側で反射を繰り返していた。 





2008年2月10日 





白い軍 VS 黒い軍 の戦争が長いこと続いている。

【特徴】 
味方軍:白い軍
○みんな、顔の前にうっすら白い楕円が浮いている 
○リーダーは、シチューの好きそうなぽっちゃり色白青年。 
○私はNo.2。

敵軍:黒い軍 
●みんな、顔の前にうっすら黒い楕円が浮いている。
●昔は白い軍と仲良かった 原因不明で不仲に 。
●リーダーは、
・やたら鋭い目  
・いらいらしだすとチャイルドプレイのチャッキー顔になる 


白い軍は、私の実家で作戦会議中。 

ベランダから遠くを見ると、黒い軍が攻めに来ているのが見えた。まずい!来るぞ!
家中のカギをしめてまわるけど、1階和室の鍵がなぜかしめられない。
焦れば焦る程、閉まらない。 
鍵を閉められたその瞬間に、窓の向こうで黒い軍のリーダーが
恐ろしいチャッキー顔で斧をふりおろした。 危ないところだった。

白い軍は形勢不利なので、大学へ行って教授に戦略を相談しなければ。 
大学の庭のアマゾンに生えている薬草も、摘んで補給しておかないといけない。 

白リーダーと私は、橋本駅ロータリーで大学行きのバスを待った。
駅前は雪が積もっていて一面真っ白だった。 
私たちは顔の前に白い楕円があるし、服も白いから、景色にまぎれて敵の目を欺けてちょうどいい。

係の人が白いざらめをスコップで道に撒いて、敷き詰めている。 
(雪でもう充分に真っ白なのに、ざらめもったいないなあ。)と横目で見ていたところに、バスが到着した。
昇降口が開くと、 ザラメのまぶされた和菓子がなだれ落ちてきて、私は和菓子に埋もれて気絶した。 

目が覚めると大学の教室で、教授に今後のアドバイスを言い渡される最中になっていた。 
教授「山口県にいきなさい、助言が得られるよ」 

大学の庭のアマゾンからは、日本上空に飛ぶことができることになっている。 
ひざを深く折り曲げて思いっきりジャンプすると、一気に上空へ飛んだ。 
天気予報のように関東地方を見下ろし、手を広げて西に向かう。  

茶色い山脈が本州の真ん中に通っているのを見下ろしながらブーンと飛ぶ。 
海の水深を示す等高線が、青い海の上に濃い青インクで、大急ぎで引かれていくのが見えた。 
(上から見られると思っていなかったらしい。)

さっきバス停でポケットに入ってしまったらしい和菓子がポッケからこぼれて、
ざらめがキラキラ光り、山へ、海へ、落ちていく。
「上を向いて口を開けている山のたぬきにちょうど落ちたらいいのにね」
と横を飛ぶリーダーに話しかけるが、無視された。 

本州はしっこに着地。 
“山口の助っ人”は遺跡に住み着く縄文時代の格好の人。  
「黒との争いはそもそも誤解なんだよ」と教えてくれた。 
なにが誤解なのかはわからないけど、誤解だったのだとすっごく納得した。 

帰り道の日本上空飛行中、ずっと考えていた。
私たちは長い間なんて無益な争いをしていたんだろうと。 

私の顔の前の楕円は黒白不安定に点滅していた。 

家に戻ると、やはり黒い人はいい人達で、またリーダーはよく見れば優しくハンサムなナイスガイだった。 
恋に落ちた。めでたしめでたし、ハッピーエンドのエンディング画面。スタッフロール。 






2008年2月13日 











曇り空。
コンクリートの灰色ばかりが目につく、河の護岸壁沿いを歩いている。 
「護岸壁の上から河を覗くと川底まで40メートルくらいある。水かさは5メートルくらいある。」と、何故かすぐ距離の数値がわかった。
流れの速い濁流。すごい高低差に吸い込まれそう。 

唐突に雲が晴れ、強い日差しが照りつけると、河が一瞬で透き通って流れが止まった。 

すると、ちょうど真下の川底に、それは巨大な2匹の象が交尾中なのが見えた。 
広い背中に水面の光の網が映ってゆっくり揺れていて、とてもきれい。 
きれいさに感心すると、水面は得意げに3段に分裂した。 

3重になった光の網が複雑に重なって、象の背中はますます美しい。
みとれて鞄を川に落としてしまった。 
川に降りるため、階段へむかうと黒いイガだらけの虫がびっしり。 
どうしよう。1番下までびっしりだ。 

このやたら高低差の大きい階段、見張り番に麦わら帽の男が入り口に立っている。
男は、日差しの強さに目を細めながら「でも、南米ではどこでもいる虫だから」とあっけらかんと言った。 
そうなんだ、じゃあしかたないなあ。 

踏みつけながら駆け下りる。この虫は足に本当にいたい。 
早く降りて、象の背中に足の裏をつけたい。 そうしたら悪いもの全部、治るからなあ。